襖を張り替える目安は約10年と言われますが、襖を使用している環境によっても違ってきますので「張り替えたいと思われたとき」がそのタイミングかと思います。
今までのお客様の張り替えでは…
〇タバコを吸う者がいたので襖が黄ばんでしまいました。今は止めたので襖を張り替えて気持ちよくしたいです。
〇飲み物がかかってしまい、すぐ拭いたのですがシミになり気になります。
〇天袋だけ張り替えないでいたら色がずいぶんくすんできました。この際ですから襖も模様替えしようと思います。
〇襖に手をついてしまい裏まで破れてしまいました。(襖はとてもデリケートなものですので軽く押しただけでも破れてしまいます。)
〇来客があるのでこの機会に襖を新しくしたいと思います。(お正月、お盆、冠婚葬祭等人の出入りがある場合は襖が気になったりしますね。)
〇家具の位置を変えたら襖がしっかり見えるようになり汚れも気になるので新しくします。
〇ペットががりがり破いてしまいもう襖がボロボロです。(猫はつめとぎを好みますので、またたびを中に振ったつめとぎを襖の近くに置くと、よい習慣をつけることができるようにも思います。またたびは猫が大好きなもののようですが与え方によっては危険なものになるとのことですのでお気をつけください。)
襖をきれいに仕上げるポイント
吸湿性の高い襖紙は湿気を吸うと伸びやすいという特徴があり、襖を張って乾かすといっそうピンと紙が伸びハリが生まれます。
職人の感覚でその伸びを判断し、湿気を与えたりしながら絶妙に調整します。お客様が選ばれた襖紙を貼る前に「下張り」と言って、無地の襖紙を張る作業も入ります。また木枠や引き手に破損等が見られる場合は、有料となりますがお取り換えもいたします。
職人技が光る細かな作業ですので、張り替えは2~3日襖のお預かりとなります。
襖を張り替えるだけで同じ和室とは思えないほど雰囲気を変えることができます。中国伝来の「まじきり」から日本独自にその姿を変えて現在の襖があります。日本独自の建具と言える襖で「和」の雰囲気を楽しんでください。